2 円頓戒


円頓戒本尊 蓮華臺上盧遮那佛

円頓戒本尊 蓮華臺上盧遮那佛

西来寺では、毎月8日に円頓戒(えんどんかい)を修め、誰でも多くの人々にお詣り下さることを、お勧めしています。円頓戒とは、円は円満の略で、円満な仏様の心を養い、わが心に仏様の光を灯すことを意味します。また、頓は頓速にて、この法座で聴く教えは速やかに仏に成る近道であることを意味します。つまり、わが身に宿る仏性(ぶっしょう、仏と成る種)が大きく芽生えて、仏様の尊い光と心に包まれて、わが人生を正しく豊かに生き、来世には速やかに仏に成ることができることを表現しています。円頓戒は、日本で天台宗を開かれた伝教大師(最澄上人767-822)に始まり、西来寺を開かれた宗祖真盛上人(慈摂大師1443-95)がとくに重んじられた伝統の行事で、今日では西来寺でこそ毎月勤める特色となっています。
また、円頓戒の円頓は、天台宗の根本経典である法華経の教えを指します。法華経は、教え(法)を蓮華の花に喩えて、私たちには白く清らかな蓮華の花のような仏性を宿していることを説きます。その仏性の花を速やかに咲かせて、尊い人生を造ることを教えます。そして、戒は、その原意は「善い習慣を身につける」ことで、身心に善い習慣を身につけ、身心を健康に保つ教えを戒と言います。円頓戒では、仏様(くわしくは仏・法・僧の三宝)を敬うことをまず習い、次に、三聚浄戒(さんじゅじょうかい、三つの戒)が授けられ、これの意味を学びます。それは、菩薩戒とも呼ばれ、私と、まわりの人達と、世の中の人々が、安穏で幸福であることを願う菩薩の生き方を教えています。
円頓戒は、これを修める僧侶も、これにお詣りする方々も、等しく仏前に手を合わせ、仏様の教えを学び、身心に仏様を養う機会です。これにお詣りする者は、仏様の光明と大慈大悲の心に護られると同時に、三十六種の善神に守護されると説かれています。昔から、「功徳を積んで利益を得る」と言われるように、一回だけでも功徳と利益は大きく、回を重ねてお詣りすれば、心身にいっそう強い仏様の力が蓄えられと説かれます。檀家の方々であることを問わず、どなた様でも仏様とのご縁を持っていただきたく、お待ちしています。