1 法華千部会


千部会法華経(妙法蓮華経)は、古来「諸経の王」と呼ばれ、もっとも尊ばれてきました。法華経自体は8巻、開・結を合わせて三部経10巻あります。これらを3日間の法要でたくさんの僧侶たちで読み上げるのを法華千部会といいます。天台宗の根本経典として、法華経を読誦するこの法要は長い伝統をもちます。

西来寺の法華千部会は、「立経」(たちぎょう)の形式を取り入れるのが特色です。経奉行(きょうぶぎょう)と呼ぶ4人の僧侶が両手に巻子本(かんすぼん)を持って読誦しながら内陣をゆっくり巡り歩きます。大衆の僧侶は、余間(よま)の経座(きょうざ)に正座して一緒に読誦しますが、木魚は用いません。

経本は山家本(さんげぼん)法華経といい、最も権威ある経本を使っています。この経本は、江戸時代の後期、天保(てんぽう)年間に西来寺第31世の真阿宗淵上人が作られ、立経形式もこの時代に始められました。西来寺の千部会はもっとも貴重な勤め方として古来定評があります。

 

立経のようす

立経のようす

また、法華経は、この世の中が仏様の大慈大悲(だいじだいひ)に包まれ、全ての人が仏の尊い心を養って、安穏で幸せな社会と人生を作る道を説く経典です。法華経を読んで念仏を唱えるのが、私たち天台真盛宗の勤め方です。千部会でも法要ごとに法華経を読んでのち、「お十念」が唱えられます。ご先祖の永代供養を捧げるとともに、お経の力でこの身と家庭を護り、お念仏の声で阿弥陀如来の明るい慈しみの光に包まれて生活が支えられます。ぜひとも、一度、西来寺の法華千部会にご参詣下さい。